オペレーティングシステム
概 要
オペレーティングシステム(以下OS)は、コンピュータの運用・管理を司るシステムソフトウェア。
ハードウェアとアプリケーションとを仲立ちする役割をもち、ハードウェアの制御を行いながら、ハードウェアの機能を使うためのインターフェイスをアプリケーションに提供する。
解 説
OSは、現代の複雑で高機能となったコンピュータには欠かせないシステムソフトウェアです。パソコンやスマホをはじめ、家庭用ゲーム機、テレビなどの電化製品、自動車や産業機械などでもOSが動いています。WebブラウザやTwitter、LINE、ゲームなど、私たちが普段触れているアプリは、こういったOSの上で動作しています。
OSの役割の1つは、ハードウェアの抽象化です。機器ごとのハードウェア仕様が少々異なっていてもその差をOSが吸収し、アプリケーションへは抽象化された統一のインターフェイスを提供します。ハードウェアの違いを気にする必要がなくなって、アプリケーション開発が容易になり、応用性や再利用性も向上します。
続くOSの役割はリソース管理です。実行中のアプリケーションにどの程度のリソースを割り振るか管理し、複数アプリケーションの同時実行(マルチタスク)などをうまくサポートします。
さまざまなI/Oの提供もOSの役割です。各種ストレージやインターネットなどへのアクセスを統一したインターフェイスとして用意することで、これらの機能を用いたアプリケーション開発が容易になります。
代表的なOSは「Windows」「iOS」「macOS」「Android」「Chrome OS」「Linux」など。
実現できること
- ・テレビとスマホで同じアプリを実行できる
- ・ゲームをプレイしながらWebで調べものができる(マルチタスク)。
- ・家庭用ゲーム機でインターネット接続。ネット対戦ゲームの開発が容易に。
- ・テレビでインターネット接続。動画配信サービスなどを見られるように。
- ・自動車を高度に制御。不具合発生時にネット経由でメーカーへレポート送信も。
将来の展開
私たちが普段よく目にする「Windows」「Android」「iOS」などは汎用OSと呼ばれます。一方で電化製品(白物家電、AV機器など)や産業機械、自動車など、1つの用途に特化した機器にもOSが入っていて、それらは組み込みOSと呼ばれます。
テレビに「Android」という汎用OSが搭載されるようになったのが最たる例と言えますが、IoT社会到来で組み込みOSにも高機能化が求められるようになりました。生活に溶け込み支える縁の下の力持ち的な組み込みOSの発展は、私達の生活を一変させる可能性を秘めています。