IPSJ情報処理カタログ #ジョーショリ

用語集

人工知能

じんこうちのうArtificial Intelligence(AI)

概 要

人間がもつ「認識」「推論」「言語」「想像」などの知能を、コンピュータでも実現できるようにした仕組み。コンピュータは開発者が作成したプログラムの通りにしか動かない。しかし、人工知能の機能をもつプログラムは学習機能を備えていて、「言葉」「画像」「音」などを入力するとそれらを学習し、それらに適応するように動きを変えることができる。

解 説

人工知能は、データを読み込ませて、そのデータの特徴を覚え、新たなデータを入れたとき、そのデータに対して「分類」や「予測」ができる機械です。データを読み込ませて覚えさせることを「学習」と言います。

人工知能によっては、「小説の作成」など何か創造する機能をもつように見えるものもありますが、これらは小説などを学習させ、その特徴を把握し、文章を、そうした学習に基づいて出力している機械にすぎません。

実現できること

  • ・人間並み、もしくはそれ以上の強さを誇る、囲碁や将棋、チェスなどの対戦相手
  • ・ビデオ画像と同じ動き(モーション)をする、画面内のキャラクター(アバター)などの実現
  • ・音声による家電などのコントロール
  • ・小説、詩、音楽、新聞記事、絵画、プログラムなどの自動生成
  • ・自然な翻訳(Deep翻訳など)
  • ・テキストや動画からの常識の抽出
  • ・物体や人物の認識。動画から特定の人物が映っている箇所の切り出し
  • ・画像や障害物センサーなどと連動した自動運転システム
  • ・工場のラインを動画撮影して、不良品を除外するシステム

将来の展開

人工知能には、さまざまな場面で使える「汎用型人工知能」と一定の領域のみの業務に特化した「特化型人工知能」があります。前者は「強いAI」、後者は「弱いAI」とも呼ばれ、本項での解説も含め、現在、実現されているのは、「弱いAI」です。

「強いAI」が実現すれば、AIが人間にとって変わることもあるとの危惧がされていますが、現時点のAIは、そこまでの機能はなく、人間の仕事を補完する立場のものです。

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