基地局
概 要
携帯電話やスマートフォンなどと電波をやりとりして、交換局へと届ける装置。
解 説
携帯電話やスマートフォンは、電波を使って、音声やデータをやりとりしています。この電波を送受信するのが基地局です。
基地局は、「アンテナ」と「送受信機」で構成され、交換局とは「有線」(もしくは別の「無線」)で接続されています。
携帯電話やスマートフォンで通話・通信するには、基地局から電波が届く範囲内に居なければなりません。携帯電話やスマートフォンの画面には、「アンテナのマーク」が表示されますが、これは基地局との間で電波がどのぐらいの強度でやりとりできるかを示しています。まったく届かないところにいる状態が、いわゆる「圏外」です。
携帯電話サービス会社各社は、どこにいても携帯電話やスマートフォンが使えるよう、日本中の至るところに基地局を設置しています。
基地局によって、どのような電波を扱えるのかが違います。携帯電話は「3G」「4G」「5G」など、いくつかの方式があります。最新の方式は「5G」ですが、「5G」のもつ機能を余すことなく使うには、5G対応の基地局が必要です。現在、携帯電話各社は、「4Gの基地局」を「5Gの基地局」へと更新を進めています。
基地局は、さまざまな規模・形態のものがあります。電柱に付いている小さなものから、ビルの屋上に付いているもの、鉄塔タイプのものなどがあり、電波の届く範囲が異なります。
1台の基地局で通信できる携帯電話・スマートフォンの台数は決まっているため、携帯電話やスマートフォンを持つ人が多く集まる駅や繁華街では、電波が届いていても圏外になってしまうことがあります。こうしたことがないよう、携帯電話各社は、人が多く集まる場所には、小型の基地局を増設することで対応しています。
またイベントなどで一時的に人が集まる場合には、トラック型の移動基地局や人が背負えるぐらいの大きさの携帯基地局などを持ち込んで緩和することもあります。
実現できること
- ・携帯電話やスマホの通信
将来の展開
電波は利用する周波数が高いほど高速な通信ができる一方で、短い距離しか届かなくなります。「5G」の携帯電話は高速な通信が売りですが、その分、周波数が高いため、短い距離しか届きません。そのため、1台の基地局が対応する範囲が狭くなり、いままでよりもたくさんの台数が必要になるということです。
今後、携帯電話・スマホは4Gから5Gへと切り替わっていきますが、そのためには、十分な数の基地局が設置されることが必要です。