ブレインマシンインタフェース
概 要
脳とコンピュータをつなぐ装置。脳波や神経信号、血流などを検出、分析することで、脳とコンピュータなどの機械との入出力を体の動きや感覚器を介さずに行えるようにしたもの。
念じるだけでコンピュータに指示を出したり、コンピュータから神経へ直接刺激を送ることで、感覚器を介さずに視覚や味覚、聴覚などを人間に与えたりできる。
解 説
脳波をコンピュータとのインターフェースに使う仕組みが、プレインマシンインタフェースです。ブレインコンピュータインタフェース(BCI)とも呼ばれます。
ブレインマシンインタフェースは、脳波や神経信号、血流などを操る技術です。人間は何か物事を考えたり、手足を動かしたりしようとすると、微弱な電流が出ます。また血流量なども変化します。こうした微弱な変化を読み取ることで、考えるだけでコンピュータに指示が出せるインタフェースになります。
たとえば、今はコンピュータを操作するには、キーボードで文字を打ち込んでいますが、ブレインマシンインタフェースを使えば、文字を念じるだけでキー入力できるようになります。
また逆に、脳に対して微弱な電流を与えることで、本来、そこにはない匂いや音、味覚などを感じさせたりできるようになります。
ブレインマシンインタフェースには、外科的な手術によって脳に直接電極を埋め込む方式と脳の近くに電極などを取り付ける方式がありますが、安全面から、後者のほうの研究が盛んです。
実現できること
- ・考えるだけで動くコンピュータや機械
- ・存在しない映像や音、味覚などを感じる
- ・義手や義足のコントロール
- ・視覚障害者や聴覚障害者に、絵や音を感じさせる
- ・脳卒中後の身体の左右どちらかに、麻痺の症状が見られる状態の回復補助など、病気の回復を助けるリハビリテーション治療
将来の展開
ブレインマシンインタフェースは、脳とコンピュータなどの機械を直接つなぐ技術であり、さまざまな分野での応用が期待されています。
とくに期待されているのは医療分野です。ブレインマシンインタフェースを採用すれば、「このように動かしたい」と思うだけで、義足や義手が動くようになるからです。また、目が見えない人に映像を見せたり、音が聞こえない人に音を伝えたりできるようにもなります。